全16講義(各講義50分前後)
1. 企業がデジタルマーケティングに取り組む必然性
講師:石井 龍夫 氏(C Channel株式会社 常勤監査役)
モバイルやSNSによる生活者相互のつながり、IoT機器の普及など、メディア環境が変化する中でのパンデミックが社会のデジタル化を後押しし、生活者の意識変化を加速した。結果として、企業はこれまでの成功したビジネスモデルを見直し、マーケティングの革新を余儀なくされている。参加者には、マスとデジタルのマーケティング概念の違い、マーケティングのデジタル化を推進するためのキーポイントを学んで頂きたい。
2. Webサイトの運営にまつわる施策とみておきたい数字の動き
講師:岡田 賢 氏(株式会社ヤマハミュージックジャパン)
Webサイトの運営にまつわる施策や取り組みについて、主にデータの動きを交えながらこれまでの事例をご紹介します。
3. SNSを活用した生活者とのコミュニケーションについて
講師:山名 敏雄 氏(日本航空株式会社 Web販売部 マネージャー)
Facebook、Instagram、Twitterなど様々なSNSの中で、誰にどのようなメッセージを届けたいのか、そのために効果的な媒体と活用方法といった企業がSNSを活用するにあたってのヒントを、事例を交えてご紹介します。また公式SNSアカウントの発信にとどまらず、生活者の声を聴く(ソーシャルリスニング)、生活者と直接コミュニケーションを取る(アクティブサポート)といった活用法やインフルエンサーとの協業やコミュニティなど様々なSNSの活用方法についてもご紹介します。
4. デジタル時代のクリエイティブディレクション
講師:鈴木 曜 氏(GREAT WORKS 取締役CCO/貝印株式会社 上席執行役員CMO)
デジタルメディアやSNSが伝達方法の多様化や世論の醸成方法にも変容をもたらしている昨今は、事業会社の担当者も積極的にクリエイティブ制作やプランニングに携わる必要に迫られています。本講座ではデジタルを活用した表現やコミュニケーションにおけるディレクションノウハウを、実例を用いて解説していきます。
5. B2C CRM概論と実践
講師:安室 敦史 氏(株式会社SUBARU 国内営業本部 マーケティング推進部 宣伝課 課長)
本講義ではB2CにおけるCRMの概念とその構成要素、実務実践におけるポイントを説明します。受講者は本講義を通じ、所属企業でCRM関連議論に参加・発言できるレベルの知識を得ることができます。伝統的なマーケティング概論とあわせてCRMを理解することで、思考の幅がうまれ、業務アウトプットの質の向上が期待できますのでぜひご受講ください。
6. BtoBにおけるデジタルカスタマーエクスペリエンス(DCX)向上と顧客起点のデジタルマーケティング
講師:関口 昭如 氏(パナソニック コネクト株式会社 マーケティング本部 デジタルカスタマーエクスペリエンス統括部長 兼 IT・デジタル本部 DCX総括)
BtoBビジネスの特徴を踏まえた上で、データを使ったカスタマーエクスペリエンスの最適化とデジタルマーケティングの両輪をどのように回していくののかを、基本から応用までを一緒に学びます。手法(How)先行にならないように、戦略(What、to whom)、営業活動とどのように連携し、かつ顧客起点でのマーケティング活動にどう変えていくのか、我々のチャレンジを共有の上、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
7. 各デジタルメディアの特性とそのプランニング
講師:村岡慎太郎 氏(ネスレ日本株式会社 コンフェクショナリー事業本部 インツーホーム部 部長)
広告はお客様の時間に入り込むことで、邪魔な存在として扱われます。しかし、最適なコンタクトポイントによって、邪魔から役に立つ情報にもなりえます。また、デジタルは、PDCAも可能です。コンタクトポイントの選定とPDCAに関して、自身の経験からもお伝えできればと思います。
8. アドテクノロジーの変遷と果たす役割、今後のデジタルマーケティング
講師:林 孝憲 氏(楽天グループ株式会社 Commerce & Marketing Company Marketplace Business Ichiba Advertising Department Vice General Manager)
デジタル広告では様々なアドテクノロジーが存在し、また新たに生まれてきています。表層的なテクニックに惑わされず、そのテクノロジーが生まれた背景を知り、マーケティング全体においての位置づけ、役割を俯瞰して理解しておくことが必要です。押さえておくべきアドテクノロジーの中身やその向き合い方などをご紹介していきます。
9. ネット広告の透明性:アドベリフィケーションの実態とは
講師:小林 秀次 氏(株式会社日本経済新聞社 プラットフォーム推進室 マーケティング&グロースG 部長)
デジタル広告市場の成長が目覚ましい一方で、「ブランド毀損に繋がる面に広告が表示されていた」「そもそも広告自体が閲覧される機会になかったのにカウントされていた」等のデジタル広告の透明性に関わる問題が発生しています。こうした背景を踏まえて、広告の透明性を検証する仕組みである「アドベリフィケーション」ついての理解を深め、広告運用において気を付けるべきことを解説していきます。
10. 目的・目標達成のための実務で知っておくべき分析・アクセス解析の基本
講師:若林 純 氏(サントリーホールディングス株式会社 グループ会社経営推進部 課長)
アクセス解析は、各施策の目的や目標値に対する到達度、課題を分析する活動ですが、分析自体が目的化、何となく定点で追ってしまうケースも散見します。本講座では、普段あまりWebアクセス解析になじみの無い方を対象に、ツールの使い方や技術の話に寄りすぎず、認知目的の活動や、ECなど販売・顧客獲得系の活動など、実務におけるそれぞれの活動目的別でのアクセス解析の基本を説明します。またWebで計測できる数字のなかでも、特に見るべき数字はどこかなど、実務におけるアクセス解析の基本事項について、全体把握できる様になることを目的とします。
11. マーケティング活動におけるデータの捉え方
講師:佐藤 智紀 氏(株式会社ぐるなび 飲食店支援事業部 プロモーションサービス開発室 室長)
事業会社のマーケティング担当者は、年々知識の幅を広げながら、複数データに向き合い、時にはパートナー会社の支援を受けながら、成果を出していくことが求められます。一方でパートナー会社の方々は、成熟していく事業会社の担当者に対し、自社の強みや知見を活かした提案はもちろん、時には事業会社側が気づけていない課題を見つけ、その仮説検証に必要なデータをとりまとめ、解決手段を提示することが求められます。このパートにご参加いただく方は事業会社サイド、パートナーサイド、立場は違えど、どうデータを捉えてマーケティング活動を推進すべきか、正解はない領域ではありますが、私自身の体験を交えながらお話させていただければと思います。
12. 法律・セキュリティ&インターネットリスク(1) 〜著作権、商標、不当表示、個人情報保護など
講師:太田 良典 氏(弁護士ドットコム株式会社 技術戦略室 セキュリティチーム)
WebやSNSを通じたネットでのコミュニケーションには、さまざまなリスクもあります。このセッションでは、主に法令の観点でのリスクについてご紹介します。実際に問題となった事例を取り上げながら、Web上で問題になりやすい法規制や、誤解されやすいポイントなどを説明していきます。
13. 法律・セキュリティ&インターネットリスク(2) 〜セキュリティ事故のリスクとその対策、事故対応
講師:太田 良典 氏(弁護士ドットコム株式会社 技術戦略室 セキュリティチーム)
Webサイトは時にセキュリティ事故を起こすこともあります。Webサイトの改ざん、停止、情報漏洩といった事故は、組織そのものを揺るがす事もあります。このセッションでは、実際のセキュリティ事故の事例を取り上げながら、セキュリティ事故の危険性と、事故に備えるための対応について説明します。
14. 組織横断型のプロジェクト業務について(基礎)
講師:中村 俊之 氏(株式会社ポーラ 顧客戦略部 部長)
マーケティングのデジタル化や、企業によるDXの推進によって、社内外の様々な役割や組織のステークホルダーと進めていくプロジェクト業務が増えています。プロジェクトの立上げやマネジメントについて、基本的な考え方や推進についてお話しします。正解のない領域ですが、今後に役立つようなセッションとなるよう、わかりやすい事例と簡易ワークショップなども交えて進められればと考えています。
15. 調査・ユーザー理解 - インターネット調査
講師:関口 憲義 氏(損害保険ジャパン株式会社 執行役員待遇 マーケティング部 部長)
デジタルであるかどうかを問わず、マーケティングの基礎は調査とユーザー理解にあります。その基礎を学んだ上で、関連してデジタルマーケティングにおける解像度の高いユーザー像構築についても触れていきたいと思います。
16. 多様な顧客を幸せにする情報のユニバーサルデザイン
講師:関根 千佳 氏(株式会社ユーディット 会長 兼 シニアフェロー)
私たちが商品やサービスや情報を作るのは、それを使う顧客を幸せにするためです。少なくとも悲しませないためのWebサイトとは、どのようなものでしょうか? 欧米ではハードもソフトも、デジタルアクセシビリティが法律で義務化されています。日本から輸出することもできません。環境と同様に、人を悲しませるものはSDGs的にも存在が許されないのです。良識ある企業として世界で認められるために日本企業に求められる情報発信のユニバーサルデザインについてお話しします。